アイシアは望んだ平等な幸せのある世界とは、音夢が妹であった、みんなが平等に純一を好きでいられた頃とほぼ同じだった。その光景を見てうれしく思うアイシア……だが、純一は音夢が好きで音夢は純一が好きなことに変わりはなく、かつてと同じく兄妹の絆が強すぎるゆえに一歩を踏み出せない苦痛を、ふたりはまた生むことになってしまう。アイシアはそれに気付き、元の世界に戻そうとする。そして――。
「どうしてだろう……訳もなく零れる、この涙は何故……?」

「どうして……この胸に走る痛みの意味は……?」

「無くしたくない、あの時の想いを……」

「忘れたくない、あの大切な日々を……」

「でも、その掛け替えのない何かが、今の私には見えなくて……」

「音夢……それでも、俺はお前を……音夢のことが……!」

「兄さん……!」
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